耐震診断補強

補強については色々と手法や手段がありますが、一つの部位や工法に頼るのではなく建物全体のバランスを考慮して応力が分散する事が重要です。具体的には下記の箇所を補強・改修していきます。勿論全てをする事も出来ますが予算や現状の建物の損傷状況に合わせて、ベストな組合わせを選択して説明させていただきます。

 

●屋根の軽量化

●柱・梁・土台の接合部の補強

●耐力壁の追加

●火打梁等の補強

●基礎の補強

 

これらの補強についても予算が無限にあれば全てをすればよいですが、私は下記のように優先順位を考えています。予算は①→③で多く必要になりますし、工事範囲も多くなります。

 

①1階部分の評点を1.0以上、2階部分の評点を0.7以上にする。

・阪神・淡路大震災で倒壊する建物は1階部分からが多く、最低限1階部分だけでも耐震補強をする方法

・あまり予算をかけずに1階部分を重点的に耐震補強をしたい人向けです。

 

②1階部分の評点を1.0以上、2階部分の評点を1.0以上にする。

・現行法の構造基準をクリアするレベルです。補助金を貰える事により、しっかりと耐震して工事費用も①より増加しますが、補助金である軽減ができる事になります。

・建物全体を耐震補強しつつ補助金等を利用して効率良く耐震補強したい人向けです。

 

③1階部分の評点を1.5以上、2階部分の評点を1.5以上にする。

・現行法の1.5倍の強さにも耐える補強をします。

・コストも十分かけてでも耐震性を重視したい人向けです。

 

※①~③で耐震補強をすると場合により新たに壁を設置する必要がある事があります。